ブログの一記事当たりの文字数ってどのくらいがいいのでしょうか。
これに対する答えは「だれにとって」という条件で変わります。
Googleの評価、つまり上位表示なら→無関係
そう検索エンジンの話なら、そもそも文字数で考えること自体ナンセンスです。これはGoogleが無関係と言っているので。
ただこの記事ではそれ以外の条件から考えてみます。すなわち以下です。
- 読み手にとって読みやすい文字数(読めないほど書いたら不親切)
- 書き手にとって書きやすい文字数(読まれないほど書いたら非効率)
以前はこの2点について、文字数自体に正解はないと思っていました。
ただ両方ともちょっと思い当たることが多くて、適切な文字数って存在するのではないかと考えるようになりました。もちろんブログのテーマや記事の内容、書く人のタイプや力量などで変動します。
ただ自分の場合については…「ちょっと見えてきたぞ」っていう話です。この記事を参考にご自身の場合を分析してみると面白いのではないかと思います。
長すぎると全部読まれない!?
まず読み手側から適切な文字数を考えてみます。
私のとある別ブログをアナリティクスで見ていたら興味深い傾向がありました。アクセス数トップ10の記事を対象に滞在時間と文字数を比較。
詳細なデータやキャプチャは載せられませんが大まかに傾向をまとめると以下でした。
- 約4000文字の記事(4記事)…いずれも平均滞在時間が7分前後。
- 8000~12000文字の記事(4記事)…いずれも平均滞在時間が6~8分の範囲内。
※なお平均滞在時間はサイト内の他ページに遷移した場合にカウントされます。1ページのみはノーカウント。
さてここから注目すべき数字が見えてきます。文字数が2~3倍になっても平均滞在時間が変わっていません。
一般的に人は1分に600文字前後読めるそうです。という点から考えると4000文字の記事はほぼ100%読まれていることになります。4000÷600=7分弱。
それに対して10000文字前後のほうは良くて50%程度しか読まれていないことになります。途中で離脱したのか飛ばし読みなのかは置いておいて半分かそれ以下。
なお2500文字と3000文字の記事もランクインしていたのですが、これらも4000文字同様ほぼ100%読まれている計算になりました。
今回たまたまトップ10に6000文字程度の記事はありませんでした。過去記事を調べたところそのあたりの文字数は少なかったです。私の場合なぜか4000文字を超えるネタだと、一気に10000文字前後まで増えてしまいます。というわけで6000文字程度の検証は今回なしですが、かえって傾向がわかりやすく出ました。
さて改めて上記得られた情報をまとめます。
- 4000文字程度なら完読してもらいやすい。
- 記事の長さによらず7分程度が限界なのかもしれない。
- そして4000文字はちょうど7分以内で読める。
あくまでこの具体的な文字数と時間は、「私の一事例としてはこうでした」というだけです。ですのでこの数字が理想です、などと言うつもりはありません。
ただし長すぎる時間や長すぎる文章だと離脱されるのは容易に想像がつきます。極論ですが10万文字の記事だと読むのに2時間半以上かかる計算です。買った本なら読まれるでしょう。でもいくら知りたいことでもググって出てきたページでそんなに時間は使わないでしょうし、読む根気もないでしょう。ということで運営者は自身の数字を定期的に確認し、自サイトにとっての限界文字数を見極めるのは大切かなと思います。
私の場合、今回文字数よりも7分という時間に興味をもちました。どんなに文字数が多くても時間は7分程度だったからです。
自身のユーザー側の経験から考えても7分というのは納得感があります。興味がある内容ならまず5分以上は読みそうです。ただ10分だと時間を使うのが惜しくなってきます。
10000文字をまとめるのは困難?
さて今度は書き手側から考えてみます。
何文字くらいが書きやすく、まとめやすく、時間効率がいいのか。
ずばり4000文字です。
↑これもあくまで私の場合はですが。ともかく読み手側ベストと一致です。
最近では4000文字にしようと思っているわけではないのに勝手に4000文字になってしまうことが多いです。これはあくまでコンテンツを充実させようとしている本気記事の場合ですが。(ただ書きたかっただけみたいな記事は2000文字以内とかも多いです。)
なぜか気づくと4000文字前後。
これが自分にとって書きやすい量です。最初に見出しだけの筋書きを書く場合も短時間でさっとできますし、筋書きなしで書き始めた場合でも全体像を見失わないです。後から自分で読み返しても無理な点はありません。ですので公開後に大幅なリライトなどもほとんどありません。
10000文字は非効率で無駄が多かった
一方昔書いていた10000文字前後の記事は違います。
まず10000文字の記事というのはとんでもなく時間がかかっています。同じ濃さでも4000文字なら2~3時間で終わるところ、10000文字だと10時間以上とかザラでした。
文字数が多い記事ほど気合や思い入れもあるので覚えているのですが、とにかく無駄な時間が多い&脳のリソースを大量消費して疲れます。
例えば書いている途中で自分でも本筋を見失って丸ごと構成を入れ替えてみたり。一気に書き上げられないので数日置いて自分でもわからなくなったり。公開後のリライトもたくさん必要になったり。これ全部読む人いるのかなーとむなしくなったり(実際読まれていなかったですしね、泣)。
また後から読んでみると10000文字の記事は明らかに分割可能だったり不要な点が長いのがわかります。非効率なだけでなく無駄だらけです。
どうして読まれる文字数にできるようになった?
最近は10000とかそんな文字数はほぼ書きません。6000文字でもめずらしいです。何文字以上にならないようにしよう、とかは思っていないですが自然に減りました。
読者が読んでくれる文字数に改善できたのは、削るべき部分や膨らませていい部分が見えるようになったからだと思います。10000文字の頃は「とにかくそのテーマについて自分にあるすべてを出してやろう」みたいな感じで読み手のことを考えていませんでした。今はそういうのがなくなりました。読者にとって必要な情報は…とやっていると自然に文字数が安定してきた感じです。
何文字になったら分割する?
とはいえ今でも予想外に長くなってしまうことが稀にあります。その場合何文字くらいから分割を考えるか、という話です。
4000文字を理想とした以上言うまでもないのですが、8000~10000になったら分割を積極的に考えるようにしています。
今は昔よりは書く体力がつきました。ですので仮に10000になってもそこまで崩壊はしません。
ただそれでも10000だとまとめるのがしんどくなってきます。プレビューで自分が読んでも冗長に感じることもあります。そう感じるということは今の自分のキャパを超えているということです。
ですので、最近は書いていて8000~10000を超えた場合は意識的にでも分けるようにしています。
「これ分けられるか?」と思っても一日二日おいて冷静に見返すと分けるポイントや分ける価値が見えてくることが多いです。一つの主題でまとめたつもりが実は絞り切れていなかった、ということに気づきます。
なお10000文字記事を分割する場合、分割後5000と5000になるか、8000と2000になるかはもちろんケースによります。
10000文字を分ける価値
もしもしっかりまとまった10000文字記事ができたとしても、それを読んでくれた読者はもうお腹いっぱいでひーひー言っているはずです。なにしろちゃんと読んだら15分以上とか使っているわけで。
その結果「他の記事も読みたい」「また来たいサイトだ」とは思われなそうです。
分割して5000文字を2つにすれば腹八分目なのでそういう感じを起こさせにくくなります。もちろん片方しか読まれないかもしれませんがそれでも全然悪くないです。なにしろ10000文字だと良くて50%しか読まれないのですから。
また10000文字になった原因がキーワードやターゲットを絞れていなかったという場合、当然分割したほうが適切な流入を期待できることになります。
2000文字の記事の問題点は?
最後に文字数が少なすぎる場合どうするか、というのも書いておきます。
私の場合「ただ書きたかっただけ記事」の場合2000文字などが多いです。コンテンツは薄いです。あとから自分で読んでもほぼ価値を感じません。
ですので本気記事が2000文字だったら再考するようにしています。本当に必要なことを書けているのか、と。そうすると大抵なにか大幅に欠けている点を発見することになります。「これで及第点になったな」と感じたら、結果的に3000文字以上たいていは4000文字になっています。
もちろん2000文字でも読みやすくわかりやすく、価値のある内容ならよいです。読む側としては独自の視点やわかりやすさなどの価値があれば、短いほどうれしいはず。ただ自分の力量や扱っているテーマではそういう記事を書くのは難しいです。
というわけで私の場合本気記事で2000文字なら再検討としています。自分のサイトでの本気記事はどのくらいの濃さで、結果的に何文字くらいになるのか、というのを押さえておくと自己チェックがラクです。
まとめ
- ブログ一記事当たりの適切な文字数は4000文字(この文字数を読む7分が限度)
- 8000文字や10000文字以上になると50%以下しか読まれない(読者に不親切、自分も非効率)
というのが私のとある運営サイトの場合の結論です。
あくまで一例なのでこれを参考に自サイトのデータを分析してみてください。
最後に4000文字ってどのくらい?という参考として→この記事の文字数は4155文字です。
コメント