この記事は2019年以前他サイトに執筆したものを引越し掲載しています。情報が古くなっている可能性があります。
せっかく新規でサイトやブログを作ったら、できるだけはやく効率的に上位表示したいです。ところがドメインについて特に何も設定せずにいると、せっかくのドメインパワー(=サイトの評価)が分散するかもしれません。
ここではそのパワーを集中させるSEOの基本をまとめます。主にwwwの有り無しを統一することです。
まず概要:ドメインパワーが分散するってどういうこと?
そもそもドメインパワー(つまり検索エンジンから見たサイトの評価)が分散してしまうっていうのはどういうこと??というお話から。
例えば、○○.comというドメインでサイトを立ち上げたとします。するとそれは下の表のようにいろんなパターンで表示されてしまう可能性があります。
区分 | こちらも表示されてしまう? | ★こちらに統一したい |
ssl設定 | http | https |
wwwありなし | www.サイト名.com | サイト名.com |
index.html(php)ありなし | サイト名.com/index.html(php) | サイト名.com/ |
wwwがあったりなかったりで検索結果にでるので、ある意味得した気分になりそうですが、実際にはパワーが分散してしまいGoogleからの評価が十分上がらないかもしれません。
そこで基本的なSEOとしてそれを統一する設定を行なってあげるといいというわけです。
※検索窓にhttpで入れてみてhttpsにリダイレクトがかかる場合は問題ないです。
※site:サイト名.comで入れて検索結果一覧にwww.付きが表示されない場合はwwwなしで問題なくGoogleにインデックスされています。
統一するってどこでどんな風にやるの?
具体的には下記の二つの方法で統一します。
- .htaccessに301リダイレクトを書く
- Search Consoleで登録・設定する
.htaccessというのは…アクセスとかサーバー関係の制御をしている大事なファイルです。ちなみに読み方は「ドット・エイチ・ティ・アクセス」。
301というのは…このページAに来たお客さんはこっちのページBへどうぞっていう指示(恒久的に転送する)。
Search Console(サーチコンソール)というのは…Google提供のサイト管理用ツールで無料で使えます。(ちなみに旧名称はウェブマスターツール)
以下それぞれ設定のやり方です。
.htaccessに301リダイレクトを書く
上の用語の簡単な説明でも書きましたが、301というのは「AというページにアクセスがあったらBというページに飛ぶ」という指示です。
この指示を.htaccessの中に書くのですが、例えばwwwのありなしについては以下のように統一できます。
「www.xxxxx.com」にアクセスが来たら「xxxxx.com」に飛ばす(もちろん最初から「xxxxx.com」にきたら「xxxxx.com」のまま)
上の例だと全部のアクセスをwwwなしに統一できた!→ドメインパワーが集約された!となるわけです。
なお私は「エックスサーバー&Wordpress」という環境でした。なのでエックスサーバー管理画面内での具体的な設定手順については以下の記事でまとめています。
ここからは.htaccess内に実際に書くコードになります。コピペで使えます。細かい意味は理解しなくても大丈夫です。
※.htaccessは適当にいじると大変なことになりかねません。書き換える前のコードをメモ帳にコピペするなどしていつでも戻せるようにしてから作業しましょう。
sなし(http://)をsあり(https://)に統一する
http://にきたアクセスはhttps://に転送
(下記コードはエックスサーバー公式サイト|Webサイトの常時SSL化より)
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} !on
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
sslについては取得した時点でリダイレクト設定するのが一般的です。なのでこのようにドメインパワー関連のSEO対策としてやることは少ないですが…
wwwありをwwwなしに統一する
wwwなしに統一
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www.サイト名.com/
RewriteRule ^(.*)$ http://サイト名.com/$1 [R=301,L]
※サイト名部分は自分のもので。例は.comになっているので違う場合はお気をつけください。
反対にwwwありに統一したい場合は以下
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^サイト名.com/
RewriteRule ^(.*)$ http://www.サイト名.com/$1 [R=301,L]
トップページのurlを統一する
トップページはサイト名.com/もしくはサイト名.com/index.html(php)となっているので統一することで分散が防げます。
(でも個人的にはここまでやらなくてもいいかな…と)
index.html(またはphp)無しに統一
RewriteEngine on
RewriteCond %{THE_REQUEST} ^.*/index.(html|php)
RewriteRule ^(.*)index.(html|php)$ http://%{HTTP_HOST}/$1 [R=301,L]
.htaccessでリダイレクト設定できたら、次にサーチコンソールの設定です。
Search Consoleで登録・設定する
(まず登録していない人はサイトをSearch Consoleに登録しましょう。
Search ConsoleはGoogleアカウントがあればカンタンしかも無料で使えます。)
サイトのドメインをサーチコンソールに登録するとこんなメールが来ました。というところから。
赤の囲みのことをやっていきます。
ちゃんとSEO対策したかったら全てのURLパターンを追加しなきゃならないっていうのは何とも不毛というか…そのうちこういうのも不要になってほしいなあ…と思いつつ作業します。
なお基本のやり方はsearch console公式ページに書いてあります。
まず流れの確認から
1.今回はhttps://xxxxx.comという形式(sありwwwなし)にアクセスを集めることにしたので、サーチコンソールで以下のようなパターンを追加します。
- https://www.xxxxx.com
- http://xxxxx.com
- http://www.xxxxx.com
2.追加したパターンに設定を加えて一パターン(https://xxxxx.com)に集約していきます。
※メールの案内には「すべてのパターン」って書いてありますが、トップページのindex.htmlがついているパターンとかやりはじめたらたいへんなので私はやりませんでした。
実際の手順
サーチコンソールホーム画面
最初は登録した一個だけ(sありwwwなし)。右上の「プロパティを追加」をクリック。
登録したい他のパターンを追加していきます
上図ではsありwwwありを追加。
※所有権の確認関係については後述。
ホーム画面に登録したものが並びます
どれかを選ぶと下記画面になるので、右上の歯車を開き「サイトの設定」を選択
「使用するドメイン」でwwwなしを選択
※ここで上手くいかないパターンについては後述
これで完了です。どれか一つのドメインパターンでこの選択を行なうだけで大丈夫なようです。
(今回の例で言うと、4つとも上図一番下のパターンに自動で統一されました。)
わかりやすくするために順調に全パターン登録し設定完了できたことにしました。が、実際には途中で所有権の認証が求められることが多く、私はそこでだいぶ苦戦したので以下補足です。
「所有権の認証」が求められたら
search console公式ページを見ると説明があります。
ドメインに www を含むバージョンと www を含まないバージョンの両方について所有権の確認が必要になることがあります。……通常は、ドメインの一方のバージョンを確認できれば、独自の確認手法を使用してもう一方のバージョンも簡単に確認できます。
というわけでwww有り無しのどちらかについて確認手続きを行ないます。
といっても基本的には登録の時点で自動で下記画面になります。(まず先にwwwなしを登録していた場合、wwwありを登録しようとすると求められる)
私の場合はGoogle Analytics(アナリティクス)に登録していたのでそのパターンで行ないました。右のタブの「別の方法」の中にアナリティクスがある場合もあります。
2019.01.17追記:所有権の確認~FTPソフト常用者なら「HTML ファイルをアップロード」の方法もカンタン
先日Analytics未設置のサイトがあったので、所有権の確認を「HTML ファイルをアップロード」でやってみました。
FTPソフトを日常的に使っているならこの方法はスピーディーでおすすめです。
3ステップで1分くらいでできたので。
- DLボタンを押す
- DLファイルをそのままpublic_html直下へ放り込む
- コンソールページに戻って指示通りに
気をつけた方がいい点は以下くらいでしょうか。
- ファイル名がわけのわからない羅列ですがいじらないこと。(もちろん中身も)
- サイトの確認後もファイルはそのまま置いておくこと(一度確認できたからいいやといってサーバー上から削除しない)
注意!Sありでwwwの有り無しを登録しようとしていると陥りやすいこと
私は最初、「Sありwwwあり(https://www)」と「Sありwwwなし(https://)」の2パターンのみ登録しようとしていました。(Sなしは面倒なので省略したかった…)
ところが、そうすると選択画面で認証できていません。になります。
このメッセージがわかりにくい。「…確認してください。」ってなんのこっちゃ??ってなりましたが、「新しくこのパターンも追加登録して確認してください。」ってことみたいですね。
で、これよくみるとSなしになっています。(私はSなしになかなか気づけなかったので、何を言われているのかわからず詰まりました。)
で仕方ないのでSなしwwwなし(http://)を登録すると今度はSなしのwwwあり(http://www)の確認を求められます。
というわけで設定を進める上では結局全パターン4つ登録しなきゃならないみたいです。
認証のところでけっこう詰まったので補足でした。
まとめ:より早くアクセスを集めて楽しく運営しよう!
ドメインパワーを高める方法はたくさんあります。
本来、記事の内容を濃くしその結果被リンクが増えるといった長期的な取り組みが大切です。要は真摯に取り組んでいれば検索エンジンからの評価はいずれ高まるということ。
ですが本記事で取り上げたように、より早く効率的に!という視点も大事です。なぜなら、サイト運営者(ブログなら自分)のやる気に直結するから。
特にブログの場合、序盤のモチベーションが大事なポイントです。
- 早い段階でたくさんの人に来てもらう。↓
- やる気が続くし、よりより情報を提供したいと思う。楽しい↓
- 見てくれる人からも検索エンジンからもより評価が高まっていく。さらに楽しい
っていう良い循環を作ることができます。はやい段階からできることを行なうことでwin(見る人)‐win(Google)‐win(そして自分)を目指しましょう。
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