この記事は2019年以前他サイトに執筆したものを引越し掲載しています。
受験して感じたウェブデザイン技能検定3級の難易度です。新人Webデザイナーとして制作の現場に入って半年時点。
私は1年前は知識0でした。そして半年前に職業訓練を卒業しました。それぞれもしその時点で受験していたらどうかというのも想定しながらまとめました。
この記事で書いていること
- 実際に受験して感じたウェブデザイン検定3級の難易度
- この資格を受ける意義
- 会場や当日の様子
現場にいる者として感じるこの資格の意義なども書いているので、受験しようか迷っている方の参考になればと思います。
学科編:ウェブデザイン検定3級の難易度
まずは数字面での情報整理です。ウェブデザイン検定の合格率は60~70%。学科と実技がありますが実技の方が難易度低めです。一般的にこのくらいの合格率の試験というのはしっかり対策すればだれでも合格できる試験が多いです。
ここから個人的な経緯です。制作の現場半年の私の場合、勉強しないでやってみたらどうだったか、学科の過去問直近3回の結果は以下でした。(※実技については後述)
現場経験半年、勉強しないでやってみた学科過去問↓
H30 第1回 | H30 第2回 | H30 第3回 | |
正解数 | 15/25 | 22/25 | 21/25 |
点数(70点以上合格) | 60(不合格) | 88(合格) | 84(合格) |
70点以上で合格ですが平均77点。意外と取れました。
勉強しなくても受かる確率は高めだが、合否は問題との相性次第という感じがします。
ちなみに就職する前だったらどうかというと、おそらく平均で60点程度だったと思います。なぜなら最近知った言葉や概念も多かったので。
というわけで受験者の現在地からみた難易度をまとめると以下。(完全に自分基準&体感ですが)
勉強0時間で受験した場合の合格確率(体感)
- 現場経験1年以上:【85%以上】勉強しなくても受かる確率が高いと思われる
- 現場経験半年:【60~70%】問題との相性次第
- 現場経験なし(学校で半年勉強):【30~40%】運よく受かる可能性も少なくはない
ちなみに一緒に受験した上司は制作経験豊富なベテランですが、準備0時間でほぼ満点だったようです。
必要勉強時間は?
人それぞれスタートがぜんぜん違うのでわかりませんが、現場半年の私の場合体感としてはこんな感じでした。
3時間勉強したらほぼ受かるかなという手ごたえです。(完全に感覚的な話ですが)
勉強時間 | 合格確率 |
0時間 | 70%?(3回中2回は受かりそう) |
3時間 | 85%(6回中5回は受かりそう) |
これ以上確率を上げるのはコスパが悪いと思ったのでこれで受けました。
ちなみに3時間の内訳は以下
- まず過去問を3回分やって自分の現在地を知る【20分×3】
- 試験要綱を見て知らないジャンルがあったらググって概要を押さえる【30分】
- 過去問3回分の用語をすべてググって自分の言葉で説明してみる【90分】
上記で受験してしまいましたが、もっと確実に受かるためにはやはり網羅的に基礎的な部分をなぞる必要はあるかと思いました。サーバーや規格関係なども含め、知らない分野を無くせば99%受かる状態に持っていける感じの試験です。
なお全くWebに関わったことのない初心者が受けるとしたら何十時間もかかると思うので、その場合は試験対策というよりまず実践的にWebデザインの勉強(HTMLでHPを作ったり)をした方がいいと思います。
実技編:カンタンでも一回は練習を
続いて実技の難易度と対策です。
実技の内容
実技は学校で勉強したり、実務でコーディングしているなら簡単です。本番の時間は60分ですが、20分~ゆっくりやっても30分もあれば十分できてしまいます。
公式サイトに載っている練習問題の内容は下記。(本番の試験も過去問を見る限り毎回ほぼ同じなようです)
- パスの修正(画像が表示できていないので正しく表示)
- リンクの設定
- 画像を使ったナビゲーションの作成(適切なimgを選んで配置する)
- 背景画像の設定
- サイトマップ通りにファイルを配置する(ディレクトリの整理)
- 背景と文字の色変更
知っていればいいのは以下のような基礎。
a href=”” img src=”” background color
見たことないようなプロパティとかは出ません。
作業量もソースを1~2行修正とかでできるものばかりです。
あとはフォルダとファイルの管理が通常のPC操作レベルでできれば大丈夫です。
答え方はデスクトップにフォルダを作ってそこに答えを入れる形です。もちろん実際に指示通りにできたかどうか結果をブラウザで確認できるので安心。IEは問題で指示された通りにやっても思いっきり崩れを起こしますが、気にしなくていいようです。たぶん(なぜならそれも直さないといけないとするとIE対策がメインの試験みたいになってしまう)。
練習を一回はやっておいた方がいいかも。
紙に書いて答えるわけではないので、操作でテンパってしまうか致命的な勘違いの可能性もなくはないです。ですので本番をイメージしておくためにも一回は練習した方がいいと思います。
私は公式ページ内の練習問題をやりました。
注意点としてはフォルダに入れて答える形式なので、そこでミスったら解答未提出0点みたいになりかねないこと。修正系の問題ばかりなので、最初に答えのフォルダを全部作ってしまうのがいいです。まるっと問題のフォルダをコピーして答えのフォルダとしてリネームし、それを開いて答えをつくる感じ。
テキストについて
テキスト(や問題集)はあまり豊富ではないようです。私は買わなかったのでよくわかりません。
勉強というとまずテキストを買ってきたくなりますが、それはやめた方がいいかも。必要ないかもしれないからです。学科試験は10~15分くらいでできるので、まずは1回だけでもやってみることをおすすめします。
この資格試験を受ける意味
この手の試験は実践的ではないためあまり好きではない印象でしたが、受けてみてよかったです。知らなかった言葉やわかっているようで説明はできない言葉がたくさんあったことに気づけたので。
勉強時間は3時間程度でしたが、基本的な言葉の確認というのは資格を受けようとしないとなかなかやらないです。考えてみるとちょっとした基本用語の理解があいまいなせいで、社内の他部署やお客さんとのやり取りで時間がかかったり、ググって出てきた説明の中にさらに知らない言葉があってめんどくさくなったりって結構多いかも。
実務能力の証明にはならないですが、基礎を幅広く確認するという意味ではいい試験でした。資格取得のコスパではなく勉強のコスパ(時間対効果)が良かったです。
試験当日の様子
さいごにおまけとして試験の様子を書いてみます。
受験場所(埼玉)
受験地を「埼玉」にしたら最寄が吹上駅のものつくり大学というところになりました。駅から本数の少ないバスか徒歩になります。
埼玉西部や南部の人は「東京」にする方がいいかもと思いました。
受験者
受験者数は30~40人くらいでした。埼玉(首都圏)ということも考えると国家試験にしてはかなり少ないと感じました。男女比は半々かやや女性の方が多い気がしました。年齢層は20~40代くらいという感じ。平均は30代前半くらいか。
タイムスケジュール
時間 | 流れ | 備考 |
9:30 | 実技の受付開始 | 廊下に並んで一人ずつ身分証と受験票を確認 |
10:00 | 実技の試験説明 | PCの操作テストなども含む |
10:30 | 実技試験開始 | 試験開始30分後から終了10分前までは途中退出可能 |
11:30 | 実技試験終了 | |
11:45 | 筆記の受付開始 | |
12:00 | 筆記の試験説明 | |
12:15 | 筆記試験開始 | 試験開始30分後から終了10分前までは途中退出可能 |
13:00 | 筆記試験終了 |
受付開始前は控室のようなところが準備されていたので、皆さんそこで勉強などして待っている感じでした。
最初に実技試験です。実技は試験説明中にPCに問題がないかなどを確認したりもします。実技・筆記どちらも途中退出可能です。実技はあまり途中退出する人は多くありませんでした(2割くらい?)。
筆記はほとんどの人が途中退出してました。考える問題はないので、ぜんぜんできなくても30分以上はいらないですからね。
注意事項としては実技と学科で受験番号が違うので記入まちがいをしないことです。※試験の順番は実技→学科ですが、受験票には学科→実技で書かれているので間違えそうになります。
以上ウェブデザイン技能検定を受けたまとめでした。
※2019年時点での情報です。また個人の経験と感想ですので受験される際は必ず公式情報などをしっかり調べてください。
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