Webデザインの本って高い…と思うなら、図書館という手がある!

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Webデザインの勉強をしていると頭を悩ませる問題があります。

それは書籍代がばかにならない、ということ。

だって普通の書籍より高いですから。先日Web制作系で読んだ直近12冊の平均を計算したら2,393円でした。安くても1,800円はくだらないことがほとんどです。

私もそうでしたがWeb制作の勉強をしている人って基本お金があまりないです。薄給を理由に転職を目指していたり、職業訓練に通っていたり。また就職後も収入が高い職業ではないですから、スキルアップのために自費で買い続けていたら厳しいです(書籍代が会社持ちのところは〇)。

というわけで図書館という手が考えられます。結論から言うと、図書館最高!

図書館をバシバシ使い倒すべし。

利用していて気づいたのですが、図書館にはお金以外のメリットもたくさんありました。

目次

そもそもWebデザインの本って図書館にあるの?

私は最初の頃は本を買っていました。お金厳しいのに…。その理由です。

Web系の本を買っていた理由

  • 図書館にWebデザイン系の本、特に新しい本はないと思っていた
  • 情報源は最新本じゃないとダメだと思っていた
  • 手元に置いてじっくり読みたい派だった

上記はぜんぶ誤解、あるいは間違った取り組み方でした。

新しい本もけっこうある【リクエストをフル活用】

まず図書館は意外とWeb系の新しい本があります。ここで言う新しい本とは2~3か月以内の出版です。

もちろん最寄りの分館の棚に揃っているというほどの充実感はありません。むしろWebデザイン系は総数は少ないです。

ではどうするかというとリクエストを使います。つまり他の自治体から取り寄せてもらいます。私の住む市では県内だけでなく県外と国立の図書館が対象になっているため、これまでリクエストしたもので取り寄せ不可になったことは1回だけでした。また新規で購入してもらえることもあります。

本当に出版から2~3か月のWeb系の本なんてあるのか?と疑いを持ったら、試しに図書館のWeb検索で調べてみてください。自分の住む自治体にはなくても近隣の自治体で調べると大抵どこかにあります。(※自分の住む自治体にリクエストすれば手配してくれるので借りる際にこんなことする必要はないです。)

Web予約、コンビニ受け取り、返却ポスト等を使えば普段の生活圏内で全部完結します。私は首都圏郊外住みですが、同じような地理的条件ならばこのように費用0なだけでなく時間もほぼ0ですべて済ますことができると思います。(※もっともリクエストした本だと返却ポスト等は使えない…)

Web系の本は状態がよいので安心して予約できる

図書館の本というと敬遠したくなる理由のひとつに、汚い・古いというのがあります。私も古典小説などの場合はWeb予約を使いません。本棚で直接チェックしないとひどい状態の本に当たることもあるからです。

ただWeb系の本はかなりきれいです。汚れやにおいが気になったことはほとんどありません。単純に出版年が新しいこともありますが、借りる人のマナーもよいのだと思います。これもレンタルをおすすめする理由のひとつです。

勉強は最新本でなくても十分、むしろ数を増やす

図書館で借りていて感じることですが、勉強は必ずしも最新本でなくてもいいです。なぜなら人は知らないことの方が多いからです。

新しいかよりもその時自分が求めている情報にぴったり合うかの方が大事です。また良い本は出版年に関わらず良い本です。

Webは変化のスピードがはやい業界ですが、別に半年たったから全部時代遅れになるとかそんなことはありません。ですので私がよくやるのはAmazonで売れている本をチェックしておく⇒半年後などに図書館で借りるという手です。こうするとリクエスト成功率大、貸し出し中の確率小、延長不可の確率小、すべてがスムーズです。

またWebの場合最新すぎる情報はそれこそWeb上で取得すればいいわけで、本に編集されている時点ですでに最新情報よりはワンテンポ遅れているとも言えます。

Web技術系はともかく特にデザイン系は数に当たるほうが大事と感じます。つまり一番読みたい本を1冊買ってじっくり読むよりも、気になる本を5冊を借りてきて流し読みするほうが得られるものが大きいということです。

人はどのみち忘れてしまうし全部を吸収できるわけではないです。冊数が増えるほど視野も広がりますし、だれもが言っている共通項(つまりそのジャンルの要点)をつかむのが速くなります。

また数に当たるほど読むのも速くなるし、不要な部分を切り捨てるのも得意になります。料理でも上級者になるほどレシピは読みません。パッと見てそのレシピの方向性やオリジナリティだけを抽出し応用することができます。同じジャンルについて濫読と呼べるくらい目を通していると同じ事ができるようになります。

「手元に置いておきたい」はワナ

私の場合高確率でこんなことになります。手元に置いておきたい⇒買う⇒積読。情報を買ったはずなのに物質を手にした時点で満足する最悪のパターンです。

積読(つんどく)…買った本を読まずに自宅に積んでおく

一方、図書館で借りてくると期間限定なので集中して読み切れるのです。返却日に間に合わせるため読書が強制的に日々のルーティンに組み込まれます。具体的には寝る前と電車の中とかは必須になります。するといかにスマホいじりなんかで時を浪費していたかに気づいて怖くなったりします。

また借りても10日以上など積読になることもありますが、その場合返却前日に必死に読んだりします。これはこれでいいです。なぜなら自分に絶対必要な部分だけをかいつまんで得ようとするからです。

つまりお金が無限にあるとしても借りたほうがいいのかもしれません。必ずしも”買う>借りる”ではなく、借りることには期限がつくという大きなメリットがあるのです。人間は期限があってこそ集中力があがり習慣化ができます。

なおレンタルですから当然手元に本は残せません。これもある意味メリットです。なぜならモノを残せないと必死に記憶に残そうとするからです。なお要点は短いメモで残せば十分です。とっかかりさえ残しておけばけっこう簡単に思い出せるものです。まあ数週間程度が限度なこともありますが、数か月数年経ってもう一度読みたくなったら借り直すかその時購入すればいいです。

読む前に手元に置くと決めない、レンタルなら呪縛がない

昔の私はAmazonで見ただけで「これは手元に置いておきたい本」って決めたりしていました。これってすごくおかしなことです。自分の求めていた方向性とは合わないかもしれないし、他の本のほうがもっと良いかもしれません。

まずは図書館で借りれば、全部を読んでから決めることができるし買うのを保留することだってぜんぶ自由自在です。

そして私の場合は図書館で借りる冊数が増えるほど、手元に置いておきたい本って減ります。接する本の数が圧倒的に増えると本当に自分が必要とする本が見えてきてほとんどは勘違いだったことに気づくからです。今は本当に「手元に置いておきたい本」は以前の10%程度になりました。

また自分に合わない本は切るということもレンタルなら容易にできます。例えば以前マーケティング系の本を借りたことがあります。広告は詐欺まがいや炎上まがいでも結果を出せばいいかのように実例を紹介していました。無益なだけでなく有害とすら感じたのですぐに読むのをやめました。これが買ってしまった本だと払ったお金の元を取りたいからと一応全部読み続けてしまうと思います。情報はいかに捨てるかの時代に「買ってしまったから全部読むか…」というのは何ともそぐわないです。

それでも買うならこんな本

ここまでレンタルの良さについて書きましたが、それでも手元に置いておきたい本というのはあると思います。

それはその人の読み方と仕事によりますが、私の場合は以下の2つです。

各ジャンルの基礎本(1冊でいい)…自分がその分野(例:バナー制作、WordPressなど)で最初に教科書とした本1冊。これは必ずしも最高の本でなくてもいいです。それよりも自分にとっての戻れる場所という意味合いです。つまり「あれはあの辺に書いてあったな」と脳みそからすぐに引き出せるくらい読み込んだからこそ持っている意味があるということです。

デザインのヒント系…デザインのアイディアは随時、そして定期的に必要になるからです。この時に重要なのはちゃんとデザインの説明がされていることです。逆引きできること、とも言えるかもしれません。ただの事例集みたいのだったらそれこそWeb上にたくさんあります。

Webデザインの周辺分野はおすすめ

Webデザイナーの知っておくべき範囲は広いです。なので本を買うほどではないが浅く押さえておきたいジャンルはたくさんあります。

例えば私の場合以下のジャンルは図書館で網羅しました。

  • ネットワーク基礎
  • GitHub
  • UI/UXの心理学系
  • IA
  • プログラマーの基礎
  • システム開発

こういう本業に関係あるけど中心部分ではないやつは借りてよかったです。他にもいつもやらないデザイン分野はレンタルです。私の場合ほとんどHP制作(高確率でWordPress)しかやりません。なのでバナー制作、ロゴ制作、グラフィックデザインなどは図書館がありがたいです。

これら以外にも「自費で買うことはないだろう」というラインにすぐに手を出せるのが図書館の最大のメリット。例えば以前組み込み系プログラムとかラズパイとか空間デザインとか…Webデザインとは別のジャンルを流し読みするのにハマりました。いわゆる”すぐ使える情報”ではないですが、こうして視野を広げていくことが底力になるかもしれないと思っています。

どのくらい費用が浮くのか~住民税の元は取れるのか

ググってみたら「図書館で住民税の元を取りたい」という方はそれなりにいらっしゃるようです。

小説などと比べてWebデザインの勉強本は比較的元が取りやすいと思います。単価が高めだからです。住民税額は年収400万くらいだと18万くらいです。月だと1.5万円。Web系の本は平均して2000円強なので月5~7冊くらいで元が取れる計算になります。

ちなみに私の場合直近2か月に借りた本の税込み小計は35,134円+33,011円で平均34,072円でした。半分以上はWeb系以外ですが。年換算だと40万円を超えることなります。ただこれは自分としても限界レベルなので年間このペースは無理です。一度も利用できない月もあります。でも平均月5~7冊くらいなら習慣にしてしまうと楽勝ペースです。

正直執筆者側の立場に立つと図書館推奨って複雑な気持ちになります。ただこれを言い出してしまうと、そもそも税金で図書館っていう政策自体を考えたほうがいい話で、一市民が借りる判断をしようが買おうが大勢に影響はありません。収めている税金で運営されている施設や制度ならば使うべしという考えです。

お金は有限、書籍以外の勉強はたくさんある

図書館の最大のメリットは言うまでもなく書籍購入代がかからないということです。これはつまりその分を他に回せるということです。

Webデザインの勉強をしようと思ったら書籍以外にお金の使い道はたくさんあります。

例えば…

  1. AdobeCCとそれがサクサク動くPC
  2. 勉強会や交流会、セミナー、講座受講
  3. ポートフォリオサイトや自己発信のためのサーバーやドメイン代

ぱっと思いつく範囲でこんな感じです。特に1はほぼ必須です。これだけでも10~15万くらいの予算が必要になります。しかもAdobeCCは毎年の出費になります。PCも一度買ったら永久に使えるはずもなく、例えば15万を5年で償却と考えたら月2500円くらいです。

私は2はほとんど知りません。ただWebデザイナーの知り合いはけっこうお金をかけているようです。毎月定額(確か5000円と言っていた)のオンラインセミナーやリアルで会場に出向く(参加費+交通費+交流費)など。

3は例えばこのブログとかもそうです。やっぱり勉強ってアウトプットしようとしてなんぼみたいなところがあります。もしWeb制作の学習をはじめたいと思ったら、まずは自分でサーバー借りてドメイン取得して何かやってみるっていうのは必須とも思います。就活でも自営でもポートフォリオは必要ですし。というわけでレンタルサーバー代とドメイン代は必要です。

これ以外にも有料素材の購入や有料Webサービスを使ってみること、勉強も兼ねて最新スマホ・タブレットに買い替えるなどいろいろ考えられます。またカフェや特急列車で図書館の本を読むというように空間や時間を買うのに充てることもできます。

最新本・人気本が借りられないときの代替方法

図書館のデメリットには期限がある、返却が面倒などいろいろあります。が、最大の弱点は新刊・人気の本はとても長い期間待つことになる、という点です。

そこで私が使っている代替手段です。どうしてもすぐに読みたい場合、Amazonで購入⇒メルカリで売るです。

まあ別にどこで買ってどこで売ってもいいのですが、とにかく売る前提で買うということです。できるだけきれいに、そしてはやく目を通します。こうすると結果的に出費300円とかで最新本を読むことができます。もちろんこの本は手元に残したいと思ったらそうできるのもよいです。

まとめ

Web系の本は図書館がおすすめの理由

  • Webデザインの新しい本も図書館にちゃんとある(近隣自治体のどこかにある)
  • Web系の本は状態が良い
  • 期限があるからこそ集中して読み切れる
  • 「手元に置きたいから買う」は失敗や無駄も多い
  • Webデザインの周辺の知識を無料で得られる
  • 書籍以外の勉強にお金を使える

昔に比べて図書館は便利になりました。図書館のアカウントさえあればAmazonのサービスをタダで使えるようなものです。Web上で予約、返却期限等の確認、読みたい本リスト。コンビニ受け取り、返却ポスト等。近隣自治体との連携も充実しほとんどの本が借りられます。

それなのにほとんど利用されていません。

ちなみに私の住む県では一人当たりの年間平均貸出数はおよそ5冊です。そして年間一回以上利用した登録者は13%です。つまり図書館は限られた一部の人だけがフル活用しているようです。しかも利用者は年々減少しています。

本を全く読まないのなら利用のしようがないですが、よく本を買っているなら選択肢に入れるのがおすすめです。

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